鹿児島家庭医療専門研修プログラムの概要
1) プログラム基幹施設:垂水市立医療センター垂水中央病院
2)プログラム統括責任者:桑波田 聡(垂水中央病院 総合診療科部長、日本プライマリ・ケア連合学会 代議員、認定医・指導医)
3) 研修関連施設:鹿児島県内の16の公的施設(公的病院8、公立へき地診療所8)
鹿児島家庭医療専門研修プログラムの施設群および専門研修領域 *PDF
4)定員:1年あたり6名
5) 研修期間:2年
鹿児島家庭医療専門研修プログラムの特徴
1)本プログラムは、日本プライマリ・ケア連合学会認定の新・家庭医療専門医を取得するためのプログラムです。新・家庭医療専門医は、総合診療領域におけるサブスペシャルティに位置づけられています。
2)本プログラムは、基本領域の総合診療研修プログラム「鹿児島総合診療研修プログラム」と連動しています。基本領域の「鹿児島総合診療研修プログラム」への登録と同時に、この「鹿児島家庭医療専門研修プログラム」にも登録すれば、連動研修を行うことができます。これにより、基本領域の研修開始から最短4年で「総合診療専門医」と「家庭医療専門医」の2つの専門医を取得することが可能です。
3)2018年3月以前に初期臨床研修を終了した先生も「家庭医療専門医」の取得は可能です。
専門研修の内容
1)目標
多くのcommon diseaseを経験し基礎的な診療能力を高め、在宅医療を含めた幅広い医療を実践できるだけでなく、多職種と良好な連携を構築でき、健診や予防接種などの保健活動や地域づくりなどにも参画できる、地域包括ケアの要となる医師を育成します。
2)研修内容
24か月以上の家庭医療専門研修を行います。この研修は、診療所・小病院中心の家庭医療専門研修Ⅰと、病院中心の家庭医療専門研修Ⅱに分かれています。研修期間は、家庭医療専門研修Ⅰが18か月以上、家庭医療専門研修Ⅱが6か月以上です。なお、継続的ケアの経験を担保するため、家庭医療専門研修Ⅰは、同一の施設で12か月以上連続して研修を行う必要があります。
総合診療専門医と家庭医療専門医、両方の専門医取得を目指すこともできます。3年間の鹿児島総合診療研修プログラムでの研修開始と同時に、2年間の鹿児島家庭医療専門研修プログラムへの研修開始登録を行えば、総合診療専門研修は家庭医療専門研修としてもカウントされますので、3年+2年で合計5年かかる研修期間が最大1年短縮され、トータル4 年で両方の専門医の受験資格を取得できます。
2018年3月以前に初期臨床を終了した先生方も「家庭医療専門医」が取得できます。その場合は、上記の研修に加えて、総合診療専門研修における領域別研修と同等の内科12か月、小児科3か月、救急科3か月の研修も必要になります。ただし、領域別研修の各領域について十分な研修歴がある場合、研修の免除または期間短縮が可能です。詳細はお問い合わせ下さい。
日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医パンフレット*PDF
3)研修の特徴
① 家庭医療専門研修Ⅰの研修施設は、へき地、離島の診療所や地方の中小病院であるため、地域住民との距離が近く、高齢者医療を中心とした家庭医としての外来・訪問診療などについて学ぶことができます。また、家庭医療専門研修Ⅱの研修施設は、地方の中核病院であるため、病院総合医として幅広い疾患に対応できる能力を養うことができます。
② 当プログラムの連携施設の大部分に日本プライマリ・ケア連合学会指導医が在籍しています。施設によっては複数の指導医で指導できる体制が整っており、プログラム全体で質の高い指導体制を確保しています。なお、へき地診療所の多くは医師1名体制であるため常勤指導医は確保できませんが、遠隔テレビ会議システムなどによりバックアップ施設との円滑な連携がとれており、また指導医も定期的な訪問・指導を行っているため指導体制に問題はありません。
リンク 家庭医療専門医制度 https://www.shin-kateiiryo.primary-care.or.jp/